制御盤 海外規格 UL規格/NFPA規格対応

特殊なリスク対策が求められる食品を扱う装置ならではの安全設計

埼玉県 食品関連装置メーカー・K社様
  • #コンサルティング

導入前の課題(今回の依頼内容)

食品関連装置メーカー様からの依頼。加熱撹拌装置をアメリカへ輸出するにあたり、図面の朱書きを軸にした制御盤設計コンサルティング、制御盤製造、UL508A認証ラベルを貼る最終段階までの一連の対応を依頼いただいた。食品を扱う装置ならではの安全設計に対応する必要があり、特殊なリスク対策が求められるケースとなった。

導入効果

通常の機械装置では基本的に停止状態が最も安全な状態であるが、食品関連装置における「停止」は、温度低下による食品の腐食、装置に食品がこびりつくことによる雑菌の繁殖等、固有のリスクが数多く存在し、安全停止が必ずしも安全とはならない。またメンテナンスの頻度が高く、通常のオペレーターが清掃を行う点も踏まえる必要がある。

弊社のセーフティサブアセッサがこうした要素も含めたリスクアセスメントを徹底的に実施し、お客様と相談しながら確実な実装を行った。少し複雑な安全回路となったが、アメリカ基準でも十分に安全だと言える装置に仕上げることができた。

欧州のCE (*1)指令ではISOおよびIECで規定された安全項目をクリアすることが条件として明示されているが、北米のNFPA79やUL508Aでは、同様の要求が存在しない。これは、ISOやIECは大前提であり、クリアして当たり前だということである。規格対応していない装置で何らかの事故が起きた場合、すべて製造者責任となる。訴訟大国のアメリカで、これ以上のリスクはないだろう。

弊社では、NFPA79やUL508Aをはじめ、どのような規格対応を手がける場合にも改めて徹底したリスクアセスメントを実施し、時には装置のカバーやセンサー等の増設を提案させていただいている。重要なのは、規格の記載に表面的に対応するのではなく、規格の本質を理解して一品一様のリスクを見極めること。弊社では、そのためのサポートを丁寧に提供させていただく。

弊社はUL508A(*2)認証制御盤メーカーとして、様々な装置メーカー様の北米規格対応を行っている。対応可能な装置ジャンルは幅広く、特殊な安全設計が求められる制御盤も数多く手がけさせていただいている。

  • *1 CE(European Conformity):EU圏で流通する製品が満たさなければならない欧州規則・指令(法律)。製品の規格対応を適切に行い、その証拠となる書類を揃えて“自己宣言”することで初めて表示が可能となる。
  • *2 UL508A:アメリカ保険業者安全試験所(Underwriters Laboratories Inc.:UL)が定める製品安全規格ULのうち、産業用制御盤に対する規格
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制御盤海外規格

数多くの海外規格案件をサポートした実績に基づき、海外規格に適合するための設計変更に加え、制御盤を搭載する装置全体に対する電気面、ハード面でのコンサルティングに幅広く対応いたします。
規格要求の厳しい欧州向けCEマーキング対応した案件について多数の実績があるため、ご相談いただく個別の案件においても的確かつ迅速な対応が可能です。また北米向けのUL508A認証制御盤の製造についても多数の実績がございます。
海外規格に適合した設計とともに、マニュアルを含むドキュメントの作成・整備、顧客との契約上の注意点や海外に装置を輸出する上での全般的なコンサルティングを提供いたします。

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