制御盤海外規格 CEマーキング対応

イレギュラーな試験環境が求められるケースでも、情報網と技術力を駆使してベストな対応を提供

愛知県 PLCをはじめとした各種制御機器を製造されているU社様

導入前の課題(今回の依頼内容)

PLCをはじめとした各種制御機器メーカー様からの依頼。PLCの通信ユニット単体を対象としたCEマーキング対応を依頼いただいた。

導入効果

今回の通信ユニットは、お客様とは別の制御機器メーカーが製造するPLCのサードパーティ製品。内部動作電圧が5Vと低いため低電圧指令の対象外で、EMC試験とRoHS指令をパスすれば自己宣言が可能だった。一方で、PLCの構成全体がEMC試験の対象となるという点に注意が必要で、常に制御機器メーカーのユニットとセットで使用されるお客様の通信ユニットは、PLC構成の形にしつつ、組み合わせたユニットの受験時と同じ構成・条件を再現して、EMC試験を受ける必要があった。

制御機器メーカーがEMC試験を受けた際の部品構成などは公表されているものの、一般的に、細かい諸条件まで完璧に再現するのは困難である。弊社では、広範囲な資料を収集してパーツ構成や試験環境などを全て特定し、最終的には制御機器メーカーがEMC試験時に使用したものと同じサンプル制御盤を設計・製作することができた。

その後、お客様から提供いただいた制御機器メーカーのユニットと組み合わせてEMC試験を受け、無事に通過させることができた。また試験結果を含んだ技術文書と適合宣言書の作成サポートを実施し、自己宣言もスムーズに完了することができた。今回は1ヶ月の納期で全て完了する形になり、お客様の期待に十分応えることができた。

弊社は第三者認証機関と日頃からの付き合いがあること、規格の本質的な内容を充分に把握していることから、試験実施も迅速に実施できることが強みの1つである。また、装置に限らず、今回のようなユニット単体の製品開発における規格対応もサポート可能で、イレギュラーな試験環境が求められるケースでも、情報網と技術力を駆使してベストな対応をさせていただいている。

*1 CE（European Conformity）：EU圏で流通する製品が満たさなければならない欧州指令（法律）。製品の規格対応を適切に行い、その証拠となる書類を揃えて“自己宣言”することで初めて表示が可能となる
*2 EMC（Electromagnetic Compatibility）指令：電磁両立性指令。電磁波干渉による危険や装置障害のリスクがあるすべての電子・電気機器に適用される